美しい国

世界

 今、『坂の上の雲』というドラマを観ています。

この物語は実話に基づいた内容で、明治中期頃から、自身や日本の未来を夢見て強い志を抱いて羽ばたいて行く3人の若者が主人公となります(2人の兄弟は軍人となり、もう一人は詩人 正岡子規です)。そしてその時代背景は、世界の強い国々が、アジアなど弱い国々を自分達の植民地にしようと争っていた時代となります。

その時代の中で3人の若者たちは、もがき苦しみながら様々な人生を生きていきますが、そのことは、まだ世界の中で小国でありながら、世界の先進列強に飲み込まれないようもがき苦しんでいた日本そのものの姿となります。そして日本は、日本国の存亡をかけて皆さんご存知の「日露戦争」へと進んでいきます。

話はちょっと変わりますが、『坂の上の雲』を観て、私が若い頃何度となくくり返して観た『二百三高地』という映画を思い出しました。この映画も、日露戦争の映画で、その激戦地である二百三高地を題名にしています。この物語の主人公は、ロシア文学が好きな学校の先生で、子供たちに『美しい国日本』『美しい国ロシア』といつも教えていました。しかし、この主人公がロシアとの戦争に出兵し、その激戦の中で部下が一人づつ殺され、最後に二百三高地に作られた洞窟の中でロシア人兵士と戦い、相打ちとなり死んでいきます。相打ちとなったロシア人が持っていた家族との写真が映され、お互い憎しみ合って殺し合わなければならない現実に、強い焦燥感と無情さ感じました。そしてこの映画の最後には、結婚を約束した愛した女性が、子供たちに『美しい国日本』『美しい国ロシア』と教えている姿で終わっていきます。

先程も書きましたが、この「二百三高地」を若い頃何度も観たのですが、今は観ることができないです。要は見る勇気が持てないのだと思います。この映画を観たときの強い苦しさを想像してしまい、やはり見るのが怖いです!

私も含め『平和ボケした日本!』とても過激な言葉を発してしまいましたが、本当に私も含め『平和ボケした日本!!』です。愛する人のため、家族のため、そして美しい日本のため。その思いが強ければ強いほど、戦争という後戻りできない、自分の命や他の仲間達の命を削らなければならない状態へと進んでいくのであれば、何が良くて何が悪いのか分からなくなります!

あまり重い話で読む方にとっては嫌な内容かもしれませんが、現在の世界は、アメリカを始めロシア、中国、北朝鮮等が軍事力を強めています。皆、日本の周りの国ばかりです。

臆病な自分にとっては、このような話をする権利はないのかもしれませんね。

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